ブルーインパルスがやって来た! 【静浜基地記念航空祭】

F15戦闘機

F15戦闘機


肌寒い曇天を切り裂き、航空自衛隊303飛行隊のF15戦闘機2機が飛来して静浜基地航空祭のオープニングを飾った。

基地正門

基地正門

頑張れ熊本

頑張れ熊本

飲食エリア

飲食エリア

T-7 Jr

T-7 Jr

 焼津市にある航空自衛隊静浜基地は今年60周年を迎え、焼津市と大井川町が合併してから10年になる節目の年ということもあり「記念航空祭」として例年に増してパワーアップした航空祭になりました。
 今年の目玉は何といってもアクロバット飛行で有名な「ブルーインパルス」。
 例年この航空祭を楽しみにしている私も、今年は気合を入れて出かけました。ブルーインパルスの展示飛行があるかないかで人出も倍近く違うほど人気があるのです。

KC-767空中給油機

KC-767空中給油機


RF-4偵察機

RF-4偵察機


CH47J輸送機離陸

CH47J輸送機離陸


T7練習機見学会

T7練習機見学会

T-7整列

T-7整列

輸送ヘリ機内展示

輸送ヘリ機内展示

 今年の展示飛行は、石川県小松基地からたった15分で来た(注1)F-15戦闘機に始まり、空中給油機として有名なKC-767(注2)、偵察機RF-4、中等練習機T-4、三菱重工が造った平成のゼロ戦F-2戦闘機など、航空機マニアだけでなく来場した全員が楽しめる展示飛行が見られました。
 中でもここ静浜基地での航空祭でしか見られない展示飛行は、T-7初等訓練機の編隊飛行。
単発のプロぺラ櫟ですが、パイロットを養成する飛行教育団の静浜基地でしか見ることが出来ません。そしてもう一つは、T-7ジュニアという名前のT-7を模したバイクの編隊走行(飛行ではありません)。
 隊員たちがいたって真面目に、遊園地にあるような可愛いバイクのT-7Jrを操り展示走行をするのです。会場からは笑い声と歓声があふれる和んだ展示走行です。

上向き空中開花

上向き空中開花

T-7編隊飛行

T-7編隊飛行

スタークロス

スタークロス

フォーシップインパ―ト

フォーシップインパ―ト

コークスクリュー

コークスクリュー

デルタ飛行

デルタ飛行

ローリングコンバットピッチ

ローリングコンバットピッチ

デルタループ

デルタループ

ファインブレイク

ファインブレイク

そして・・・!我らがブルーインパルス!
正式名称は第4航空団飛行群第11飛行隊。
ダイヤモンド隊形で白煙(注3)をあげて飛来した6機の間隔は何と3メートル。少しでも手元が狂ったら即、接触・墜落です。日頃どれだけ厳しい訓練をしているか判ります。

 ブール―インパルスの展示飛行科目はその日の天候によって決まります。注)4
基本的には大きく4区分(細かくは6区分)に分かれているのですが、その日のその場の雲の高さで演目を変えるなんてビックリですよね。だって天気は日ではなくて時間単位で変わるんですから。
 誰が演目を決めるかですが、もちろん隊長がその場の状況判断で決めます。
雲が低ければ高く上昇する演目は見えなくなってしまう上に危険なため、平面で8の字を描くようにしますが、この日は徐々に雲がなくなりブルーインパルスが飛行した1時過ぎには薄雲が少しかかっている第2か3区分ぐらいになり、5機で急上昇して上空で別れる空中開花など素晴らしいアクロバットを披露してくれました。
最近はエアレースという飛行機のタイムレースが人気ですが、ブルーインパルスの一糸乱れぬ編隊飛行やスピード感、迫力は桁違いに面白いです。

この日も航空機マニアはもちろん、多くの家族連れが来場してステージイベント(整備庫内)や地元物産展、グッズ販売エリア、飲食エリアなどそれぞれに楽しんでいました。
秋には浜松基地で「エア・フェスタ浜松」という航空祭も開催され、おそらくブルーインパルスも飛んでくれると思います。
 まだ航空祭に行ったことのないアナタ、騙されたと思って一度足を運んで下さい。バカチョンカメラでも写真の様な機影が撮れます。(油断するとひっくり返りそうになりますが)

 青空を自由に駆け巡るブルーインパルスの機影とスモークの軌跡に感動すること必至です。

注)

  1. F-15戦闘機の最大速度は時速2,665Km(マッハ2.6)。静浜基地から東京までは3分だそうです。
  2. 旅客機に使われるボーイング社の中型双発機。今回飛来したKC-767は、展示飛行から離脱する際になんとバイバイ飛行(左右の翼を上下に振ってサヨナラをすること。ロックウイングと呼ぶ)をして飛び去ってゆきました。あの巨大な機体を・・・よくぞやってくれました。拍手!
  3. ブルーインパルスの白煙は通常観られる飛行機の白煙と違い、発煙装置を使ってスピンドルオイルという機械油を排気で煙にしています。展示飛行会場では風向きによって工場の油の匂いがするのはこのためです。以前はいろいろな色のスモークを使っていましたが現在は白だけです。
  4. 視程(目視で確認できる距離)とシーリングと呼ばれる雲の高さで演目が決定します。