梅雨開け宣言まじかとなったここ数日で、セミが一斉に羽化し鳴き始めた。
ある朝、我が家の庭先からこんな会話が聞こえてきた。

セミ 「いや~長かった!地中に5年はないよね。今までありがとう!」
と、羽化したばかりのセミが自分自身の抜け殻の肩をポ~ンと叩きねぎらった。

セミとの共存共栄

抜け殻「お疲れ様。こちらこそ長い間ありがとう!こらから淋しくなるね」
セミ 「俺たちは一心同体だったからね」
抜け殻「ところで君はこれからどこに行くの?」
セミ 「世間では1週間の儚い命…なんて言われてるけどあれは嘘でさ。1ヶ月位は生きる
つもりだから風の吹くまま気の向くまま、日の出から鳴きまくって5年間お世話になったこの庭の主人の目覚まし時計になってやろうかと思ってるんだ。」
抜け殻「ちょ、ちょっと!君は恩を仇で返すつもりかい?」
セミ 「いやいや、僕の行動半径は1Kmくらいだし、ここだけの話し5年間見続けてきたこの家のご主人、寝坊助だから会社に遅れないように起こしてあげようかと思ってさ。つまり恩返しと言う訳だ!たまにオシッコで涼を届けたりして」
主人 「とっとと出て行け!!」

長い梅雨が明けたと同時に気温はぐんぐんと上がり、日の出と共に一斉に鳴き始めるセミの鳴き声が暑さを増幅する。夕暮れ時に遠くで鳴く“ひぐらし”の声には風情を感じるが、時折開けた窓の網戸にしがみついたアブラゼミが発音筋を秒速2万回も振動させて部屋中に鳴き声を響かせる。部屋の中で共鳴するアブラゼミの鳴き声に殺意さえ感じる時だ。
どう考えても共存共栄出来ないタイプの昆虫だ。
しかし中国ではセミを食べる。一般的な食べ方は素揚げにして塩を振って食すのだ。
夏に中国人訪日旅行団体を案内していると聞かれることがある。
「こんなに沢山のセミがいるのになぜ日本人は食べないんだ?」

 

「共存共栄」はセミも中国人も難しい…。