群生するオオキンケイギク

群生するオオキンケイギク


 特定外来生物に指定される「大金鶏菊(オオキンケイギク)」は、その名の通りBIGなニワトリ…ではない。ましてや『世界の山ちゃん』のメニューにもない。
 オオキンケイギクはキク科の植物で黄色い花を咲かせる北アメリカ産の宿根草で、今が見頃のため沿道でよく見かける生物と言うよりは植物である。
秋に咲くコスモスや、夏場に見られるキバナコスモスに似ているため、一瞬「きれ~い!!」と思って見てしまうのだが、なんとこの花は数年前まではホームセンター等でも販売される観賞植物・緑化植物として輸入販売されたにもかかわらず、環境省から在来種に悪影響を及ぼす植物として特定外来生物に指定される数奇な運命をたどった花である。
土壌を選ばない強い繁殖力

土壌を選ばない強い繁殖力


コスモスとは違うギザギザの花びら

コスモスとは違うギザギザの花びら


オオキンケイギクは繁殖力が強くアスファルトの割れ目でも繁殖し、土壌を選ばず、宿根草のため刈り取っただけでは駆除できない。きれいにかこつけて増殖し、のうのうと生態系を脅かすこの花は縁日で売られて子供たちに可愛がられつつ増殖したミドリガメ、いわゆるミシシッピアカミミガメやもともと食用として輸入されたアメリカザリガニやウシガエル、太公望に人気のブラックバスなどと同様私たちの知らない間に身近なものになっている。
 
 最近ニュースでアメニシキヘビが逃走とか、カミツキガメが捕獲されたなど話題になっているが、これら凶暴なペットはもちろんのこと、何ら私たちに影響のないと思っている小動物や植物など特定外来種のことをもっと知らなくてはならない。
と言うのも環境省の指定する特定外来種の取扱いには重い罰則がある。
例えばこのオオキンケイギク。
コスモスに似ているからと栽培や運搬、保管、譲渡しただけで懲役3年以下もしくは300万円以下の罰金、法人の場合は1億円以下の罰金に処せられるのだ。
こんな身近にある植物でも、きれいだからという理由で抜いて持ち帰っただけで逮捕されてしまう。じつに恐ろしい。
 近所で見かけるポピーが実は大麻のもとになる「ケシ」だったようなものだ。
もっと判りやすくいうと、付き合っていた頃の彼女が美しいシンデレラだったのにいざ結婚してみたら毒リンゴを隠し持つ魔女だったようなものだ。
やはり“きれいな物にはトゲがある”の諺に習い、ナンパするなら二番目を落としてトップをゲットする、キャバクラでモテたいのなら三番目の娘の横を狙うのが安牌ということだ。
 
 話がズレたが、もし皆さんの自宅近くでオオキンケイギクを見かけたら摘まずに早々に駆除するのが望ましい。根から引き抜いて種の飛散に注意して燃えるごみとして焼却処分するか除草剤で根から枯らすのがいい。
ただ問題は、周辺住民が「きれ~い!」と鑑賞する花を、住民の目を気にすることなく無慈悲にも引っこ抜く勇気があるかないかだ…。