習近平の高笑い

『自画自賛』という言葉がこれほど似合う男はいない。
そう、習近平のことである。
 7月に行われた共産党100周年式典でも天安門楼上で中国共産党を自画自賛したが、今度は党の重要会議に位置づけられる中国共産党中央委員会総会で、毛沢東、鄧小平に次ぐ3度目となる「歴史決議」を採択し自らを自画自賛して見せた。

 そもそも「歴史決議」とは中国共産党の政治路線や思想・改革などを振り返り、それらを踏まえたうえで新たな政治路線を決定する重要な決議だ。
 1945年毛沢東は初の歴史決議で党の政策判断を修正反省し、指導部の誤りを批判し国家主席としての確固たる地位を築いた。2度目の1981年は鄧小平が毛沢東の文化大革命を否定し、開放と計画経済で中国を大国へと導く路線を作り上げた。共に「若干の歴史問題に関する決議」であった。
 では40年ぶりに採択された今回の歴史決議はどうだったのか。
公開された資料によると(全文は公開されていない)こんな感じだ。(判りやすく要約する)

  1. 習近平(私)が総書記に就任してから中国は劇的に発展したよね?!
  2. 習近平(私)は国家国民のためにすっばらしい考えをいっぱい発表したよね?!
  3. 鄧小平や江沢民らのせいで中国は賄賂まみれになっちゃったから修正しました。私?私は清廉潔白以外なにものでもないよ~。
  4. 私に逆らった指導者は粛清する(殺す)からみんな気を付けてね。
  5. 習近平(私)は長く解決出来なかった腐敗政治をいとも簡単に解決して見せたでしょう?これってすっごくない?
  6. 国のためなら他国の迷惑なんぞおかまいなく最強ロケットもミサイルも作って、世界中ハッキングしてでも他国に優位になるよう頑張りました。
  7. 香港なんてもともと私のものなんだから中国になって幸せだと思うよ。
  8. 武器をいっぱい作って恫喝すればみんな黙るから…すごいでしょう?
  9. 毛沢東なんて古い古い!もう習近平(私)の時代だよ。
  10. 天安門事件(六四)なんて単なるお家騒動にしておくから。そこんとこ夜露死苦!
  11. .反日は1937年の盧溝橋(ろこうきょう)事件からじゃなくてもう少し長く
    1931年の柳条湖事件までさかのぼるから教科書も直してね。歴史改ざんなん
    て得意中の得意技。

こんな感じの決議文が約3万6千字を使って採決されたという。
きっと習近平は仏頂面しがらも高笑いで文面を校正しただろう。
 これにより今までの慣例を破り3期目の総書記続投を手中に収め、あわよくば終身国家主席、いや皇帝になろうとしている。
 天安門事件をただの「政治騒ぎ」とし、満州事変と支那事変を混同し一連の「戦争」とする。
トランプ政権を引き継いだバイデンもここ最近は弱腰になり、習近平から「古い友達」などと呼ばれて喜び、台湾は独立していると言いながらすぐに撤回する。
 世界はもはや中国、習近平の顔色をうかがいながら生きてゆくつもりなのだろうか。
COP26の議論も大切だが、グレタ・トゥーンベリが聞いたら習近平にこう言うだろう。

『No moer blah blah blah!(ノー モア― ブラ ブラ ブラ)』