「KADODE OOIGAWA」明日オープン!

マルシェ全景

マルシェ全景


 賑わい交流拠点整備事業として構想から5年。JAおおいがわが中心となって農業振興と地域活性化を目指す複合施設「KADODE OOIGAWA」が明日12日(木)にオープンします。

染谷島田市長

染谷島田市長

MANDARA茶柱

MANDARA茶柱

茶畑のベンチ

茶畑のベンチ

門出ソフト

門出ソフト

10日開かれた関係者内覧会では8時半の受付時点ではすでに物産館マルシェには商品は搬入され、いつでも開店できる状態。聞けば組合員の農家さんはファーマーズマーケット「まんさんかん」集配システムを利用して毎朝新鮮な野菜を届けるそうで、すべて生産者名が入っている消費者目線の農作物が並べられている。その他鮮魚コーナーやJAおおいがわ管内(島田・藤枝・焼津・川根本町)で生産された茶葉、提携する山梨・長野両県JAが作った商品が販売される。

緑茶ツアーズ

緑茶ツアーズ


施設内には自分が茶葉になってお茶が出来上がるまでを体験する「緑茶ツアーズ」というアトラクションがあり、500円を払うとグリーンのカッパが渡され、それを着て自分自身が生葉になる。
最初は「蒸し」の行程。部屋の上部からミストシャワーが噴霧され、続いて揉み、乾燥になり天井に吊るされた電熱線で熱せられる。その後壁から冷風が送られ乾燥工程を経て立派なお茶になったところで終了。4種のお茶のみ比べも付く20分程度のアトラクションです。子供やお茶の製造工程を知らない県外からのお客さんに喜ばれるだろう。
 KADODE OOIGAWA施設内には、マルシェ以外に島田の有名ラーメン店「燕」、ベーカリー「トラスパレンテ ラルーチェ」、緑茶の3種の濃さを選べる「門出ソフト」などが出店し、子供が遊べる施設と共に家族連れでも十分楽しめる。
SL広場

SL広場

門出駅 SL列車

門出駅 SL列車

SL通過情報

SL通過情報

通路を渡った道路の反対側は本物のSLが展示され、地元野菜を使ったバイキングレストランや大井川流域の観光コンテンツを紹介する観光案内所、35年ぶりの新駅となる大井川鐡道「門出駅」が併設されている。売りは門出駅ホームをガラス越しに見ることが出来るレストランで食事をしながら走行するSLが見られる設計がされていることだ。

SLは1日4回(現在)見ることが出来るが、トーマスが走る時期には相当な混雑が予想され

KADODE OOIGAWAは農業という枠を超えた地域住民や消費者との「つながり」の力で地域活性化を実現し街に賑わいを取り戻すことが目的と言うが、私が思うに問題は多いと感じる。

まず施設(設備)は新しいだけに素晴らしくコンセプト(方向性)も問題ない。

しかし、KADODEマルシェとしては周辺地域にあるファーマーズマーケット「まんさいかん」と共通の集配システムや価格設定が同じなだけに差別化が見られず、商品の並べ方もスーパーマーケット然り、スイーツ・喫茶も地域の有名店も見られない。JAおおいがわが経営主体なだけに管内生産の商品に特化するのは仕方がないが、もう少し広く周辺市町を巻き込んでの展開が望ましいと感じる。

また、最初は目新しさ故に周辺地域住民で賑わうだろうが、長いスパン(新型コロナ収束以降)を考えれば県外からの観光客(特に団体)の誘致を考えなければ大きな施設だけに苦戦するだろう。

バス駐車場や定期的にイベント開催が出来る広場、商品のボリューム、テナントなど今後発生すると思われる諸問題をいかに解決するか長期的な経営戦略が必要になってくる。

景気が低迷する昨今にあって、久しぶりの明るいニュースだけにKADODE OOIGAWAの今後が期待される。