2位じゃダメなんですか?(パート2)

さて問題です。次の写真はどこでしょうか?

鹿児島県南九州市頴娃(えい)町

 多くの方は「静岡」と答えたと思います。
日本平の茶畑から駿河湾越しに見える富士山の写真に多く見られるアングルです。
しかし、よく見てみると少し違和感がありますよね。
まず日本平から見ると右側に見えるはずの富士の宝永山が左側に、そして清水港がなく、その奥にあるはずの興津・由比・蒲原方面の山がない。そこまで見抜いた方は立派な静岡県人です。
実はこの写真、鹿児島県南九州市頴娃(えい)町の茶畑から撮った開聞岳です。
どうですか?驚いたでしょう?
静岡県民自慢の日本一のお茶と日本一高い富士山と日本一深い駿河湾。
なんと三つとも鹿児島にもあるのです。(日本一ではありませんが)
それもそのはず、鹿児島は静岡と並ぶお茶の生産地であり、開聞岳は薩摩半島の先端、東シナ海に浮かぶようにそびえる火山で「薩摩富士」と呼ばれ静岡によく似た県なのです。
また農産物や海産物などが静岡と似ているある意味ライバルなのですが、静岡県人から見ると鹿児島は九州最南端の県としか知らないのが現実。
 しかし先日静岡県自慢の日本一のお茶も生産量でその座を鹿児島に奪われ2位に転落したと話題になったばかり。お茶・富士山・駿河湾と自慢の日本一の一角が崩れたのだから仕方ない。
 下の鹿児島県知覧の茶畑を見れば茶畑の畝(うね)が広く取られていて、大型摘採機で大量に刈り取りが出来ることが判る。その点静岡県は牧之原台地に広がる茶畑は別として、多くは山間部の斜面で栽培され大型摘採機で刈り取ることが出来ない。
 じじばばの手持ち式茶刈機では生産量で鹿児島に抜かれるのは当然だ。

鹿児島の茶畑(畝)

鹿児島の茶畑(畝)

「静岡茶」として売られているお茶にも鹿児島県産がブレンドされています。製品の50%以上が静岡県産ならばあとはどこの茶葉がブレンドされていようが「静岡茶」として販売できるため、鹿児島としては知名度が低かった分、ブレンド用に静岡に運び販売を伸ばしてきたがここ数年鹿児島も知名度アップを図り「知覧茶」ブランドに統一した販売強化を進めています。
今後鹿児島は「日本一のお茶生産県」を前面に押し出し、富士山みたいな薩摩富士、豊かな漁場の東シナ海等々更なるPR活動をしてくるだろうが、静岡県は日本一のお茶のクオリティーと日本一高い富士山、日本一深い駿河湾の「日本一三本柱」で対抗すれば生産量は2位でもいいんです!

と、私は思う・・・。