夕暮れの錯覚(妄想旅行の薦め)

奇妙な雲
先日のこと、走り慣れた榛原地区の150号線を車で南下していた時のこと、急に自分がどこを走っているのか分からなくなった。ついにボケが来たかと思ったが冷静に周りを見てみるといつもと違う風景に気が付いた。
150号線を南下する時の前方にないはずの山が高くそびえ立っていたのだ。
天気は快晴で空は夕日に照らされ黄昏色に染まっていたが、前方の街並みに沿って真っ黒な山が迫り、その光景はまるでスイスのグリンデルワルトを走っているかのような錯覚を覚えた(知らんけど)。
写真を見る限り「どうみても雲じゃん!」と言われそうだが、当日の雲は写真と違いもっと黒く視野角120度に見える空の底にへばり付いたような奇妙な山(雲)だった。
それよりも普段見慣れた風景にあろうはずもない山脈が突然現れたら誰でも「ここはどこ?私は誰?」的な錯覚をする。それでなくとも私の場合小学生のころから「あいつ…オレに気かあるんじゃね?」的な錯覚(勘違い、妄想ともいう)が多発していたから始末に負えない。
人間の脳はたびたび錯覚を起こすようだがどうせ錯覚するならボケを疑うのではなく、あのバブル時代の華やかな頃のドキドキ・ワクワク的な錯覚をしたいと思ったが、この歳になると動悸・息切れを疑うことになるのでなお始末に負えない。
ただ幸いなことに見知らぬ街を走る錯覚に「プチ旅行」をしたようなワクワク気分を味わえたのは嬉しかった。見知らぬ信州の街並み…そう思ってみると確かに信州だ。
妄想旅行も悪くない。

晴天の通り雨
《追記》
雲が好きな私は変わった形の雲や空に興味をそそられます。
先日錯覚を起こした数日後の空にこんな光景が見られました。晴天の通り雨です。ね、降っているでしょ?!