中国の親子訪日団が来日
9月30日、静岡県を中心に甚大な被害をもたらした台風24号が上陸したその日、昼過ぎには日本に到着する予定だった中国親子団は中国の広州国際空港で足止めを食らっていました。
京都セラミック(京セラ)設立者で、KDDIを設立し、経営難の日本航空を救ったことで有名な稲盛和夫氏が塾長を務める「稲盛塾」の世界大会に合わせる形で来日した中国からの親子団です。
経営者育成のために設立された稲盛塾は、現在世界各国に塾生を持ち、毎年この時期に世界大会を日本で開催しています。
今回来日したのは中国の経営者約200名あまり。
その中で世界大会と静岡県を観光する親子団18名が、パシフィコ横浜で開催される稲盛塾世界大会参加後に静岡観光コースに参加。
残念ながら初日は台風のためフライトキャンセルになり、翌10月1日の朝一のフライトで羽田に到着しましたが、到着日に開催された世界大会にも途中から参加することが出来て大きな変更もなく来静しました。
横浜を出発した一行は、まずは富士山を観光し朝霧高原にある富士ミルクランドでバター作り体験。子供でも5分ほどで出来るバター作りです。
静岡市では静岡県立地震防災センターを見学。中国では最近防災意識が高まり、ここ地震防災センターでは中国から訪れる観光客が多くなり中国語の防災ビデオも用意されています。
悪い意味で日本のTUNMI(津波)は有名ですが、それだけに津波の映像に子供も大人も真剣に見入っていました。CGで作られた映像ですが、静岡市を舞台にした津波ビデオは臨場感があり津波の恐怖が伝わってきます。
地震体験コーナーでは、日本で過去に起こった地震が体験できます。もちろんあの東日本大震災の揺れも体験することができます。
昔は10人ほどか一度に体験できる機械がありましたが、現在は一人が椅子に座り揺れと映像で体験するようになっていました。
エスパルスドリームプラザでは、ちびまる子ちゃんの出迎えを受け、一緒に授業をしたり記念写真を撮ったりと、ちびまる子は中国でも人気者です。残念ながら先日亡くなってしまったちびまる子ちゃんの作者さくらももこさんですが、これからもちびまる子ちゃんは静岡を代表するキャラクターとして頑張ってほしいと思いました。
今回の団は、訪日の希望として環境問題や体験のリクエストがあったため、弊社が静岡の教育学習として薦めている西ヶ谷清掃工場のごみ処理施設訪問と、そこで再生されたガラスを利用してのサンドブラスト(吹き付けガラス細工)体験をしました。
子供とはいえ中国では決して見ることができない施設のためか、難しいごみ処理説明にも真剣に聞き入っています。
サンドブラストは再生ガラスコップにマスキングをし、砂を吹き付けてオリジナルのデザインコップを作る体験。難しい吹き付け作業は講師の先生がしてくれるため、主にはデザインのマスキングです。シールを張りマスキングした部分以外はすりガラスの様になり、作品ができるまで通常1時間程度。今回は通訳が入るため1時間半ほどかかりましたが、予約すれば誰でも出来るのでお薦めの体験施設です。
その後一行は岡部にある玉露の里茶室「瓢月亭」で呈茶体験をし、まる2日間滞在した静岡をあとに東京に向かいました。
7日間の日程が台風の影響で6日間になってしまいましたが、参加した皆さんから「楽しかった」
「また絶対に来るから」など声をかけてもらえました。
この仕事をしていて一番嬉しくホッとする瞬間。
来年の世界大会でどんな出会いがあるのか楽しみです。