師走のオケラ(螻蛄)

師(先生又は坊主)も走るほど忙しい12月。
我が家の庭先でもオケラが忙しそうに走っていた。
夏の昆虫であるオケラが冬に走っているのは私も初めて見たが地球温暖化のせいだろうか?
グレタ・トゥーンベリが聞いたら「Unbelievable!!(すげー!)」と叫んでいたに違いない。

 最近めっきり見かけなくなったオケラ。田んぼや畑が多い地域ではまだ見かけることが多いが、都市部ではほとんど見かけないどころか若者は存在さえ知らないらしい。
 やなせたかし作詞の「手のひらに太陽を」に出てくる
♪ミミズだって オケラだって アメンボだって♪
のオケラ。子供の頃は豆腐のオカラだと思って歌っていたほどマイナーな虫だ。
なぜならオケラはモグラのようにほとんど土の中にいるので普段そうそう見かけることがないからだ。
 そこで今回はこの愛くるしい昆虫「オケラ」に太陽の光を当ててみよう。

俗称オケラと呼ばれるが、実際は「ケラ(螻蛄)」というバッタ目・キリギリス亜目・コオロギ上科・ケラ科に分類される昆虫で、頭はエビ、身体はコオロギ、手はモグラに似ている。まるでギリシャ神話に出てくるケンタウロス(上半身は人間、下半身は馬)のようだ。
またオケラはスーパー昆虫でモグラのような前足で地中に潜り、前足を器用に動かし泳ぐこともでき、小さな羽を使って飛翔することも出来るのだ。
その上自分で掘ったトンネルをスピーカーのエンクロージャー代わりに「ジィ~~~~~ッ」と大音量で鳴く。みなさんもオケラは知らなくてもきっと鳴き声は聞いているはず。
虫嫌いの方にはお薦めしないが、もし尻をフリフリ歩くオケラに出会ったらそっと手に乗せてやると一生懸命指の間を掘って潜ろうとするはず。それも結構な力で指をかき分けようとするのが愛くるしい。
 決して藤枝駅構内にある昆虫食自販機に並んでほしくないと思うのだが、実際は高カロリーで美味しいらしい。(昆虫食自販機にご興味ある方は9月22日ニュースをお読みください)

 アンパンマンの作者やなせたかしは、太平洋戦争を軍人として過ごした経験からホワイトもブラックもイエローもみんな同じ血が流れ、オケラやミミズ、カエルもトンボも共存する平和な世界を夢見て「手のひらに太陽を」を作詞したのだと思う。
 ♪オケラだってみんなみんな生きているんだ友達なんだ♪