鹿児島観光資源とかごしま茶敵情視察

知覧茶畑

富士山静岡空港を飛び立ったピンクのフジドリームエアライン(FDA)の機体が、1時間45分のフライトを終えて鹿児島空港に着陸した。静岡と違う南国に近い風の匂いがする。

今回はお茶業界では静岡県のライバルになる鹿児島のお茶業界と観光及び物流資源の視察で3日間鹿児島を訪れました。
弊社の事業は大きく分けて旅行業と物流事業、まずは物流(お茶関係)のご報告から。
静岡県に次いで荒茶生産量第2位の鹿児島は、以前は仕上の段階で他産地のお茶とブレンドされ、他ブランドとして生産されていましたが、近年では知覧茶やみぞべ茶など鹿児島ブランドとしてサツマイモやフルーツと同じくかごしまブランドとして知名度を上げています。日本三大茶といえば一般的には「静岡茶・宇治茶・狭山茶」と言われますが、その陰で鹿児島茶が活躍していたのです。

知覧茶畑
全国から見た鹿児島茶

かごしま茶業工場
鹿児島ブランド特産品

今回訪問した茶畑は、霧島山の山裾に広がる茶畑と南九州市から枕崎市に広がる南薩台地です。

お茶の素人の私は知らなかったのですが、静岡より2週間程度摘み取りが早い鹿児島茶は、単に静岡より温暖なため・・・と思っていたのですが、静岡の主流である「やぶきた」に加えて、香りの強い「ゆたかみどり」や「あさつゆ」などがブレンド茶として多く栽培されており、走り茶と言われるだけありすでに新芽がたくさん出ていました。(3月17日現在)

ブレンド茶として知名度が低かった鹿児島茶も、かごしまブランドとして販売戦略を変えている現在、静岡のお茶業界も悠長にしていられないな・・・と感じました。

 

客船
客船
客船スケジュール

かごしまおもてなし隊
霧島温泉
鹿児島港案内所

また、今回の訪問で驚いたのは鹿児島港に入港する豪華客船の多いこと。訪れた際もちょうどマルタ船籍の72,000トン「スカイシーゴールデン・エラ」が入港しており、多くの外国人が1日の鹿児島観光を楽しんでいました。

静岡県も清水に客船誘致をしていますが、鹿児島では鹿児島海外観光客受入協議会が主体となって、何と「おもてなし隊」なるものを結成し、4月単月で9本の客船誘致を決定していました。

その中にはクイーンエリザベスやダイヤモンドプリンセス、コスタクルーズなど10万トンを超える豪華客船も含まれています。

入港する桟橋には数多くのテントが出店し、かごしまブランド品を数多く販売していました。

お茶だけでなく、観光誘致でも鹿児島の戦略が一枚上手と感じさせられました。

 

静岡県は本土の中央に位置し、富士山があり、数多くの温泉や観光地を有していますが、お茶どころ静岡同様に知名度に胡坐をかいて戦略を間違えると、いつの間にか観光も農産物も鹿児島に置いて行かれるのでは・・・そんな心配をしてしまいました。