北秋田市さ行ぐべし2(北秋田市に行きましょう)  ~シリーズ2:食べ物編~

秋田の食べ物、といえば何を思い浮かべるでしょうか。

    • 1位 あきたこまち
    • 2位 きりたんぽ
    • 3位 稲庭うどん

※私の調査による独断の結果です。

もちろん上記3つに関しては、ありがたいことに全国的に知られた美味しいものたちで、私も帰省の際は必ず食します。まずはこの3つについて、詳しくご紹介します。

●あきたこまち
あきたこまちに関しては前回のシリーズ1でも触れましたが、冷めても美味しいのが一番のアピールポイントではないでしょうか(自論)。お弁当やおにぎりにも最適です。“あきたこまち”という名前は、秋田県湯沢市出身といわれる平安時代の歌人小野小町にちなんで命名されたようです。お米のパッケージにも小野小町をイメージした美しい女性を描いているものが多いですね。彼女のおかげ(?)で“秋田の女性”=”美人“というイメージが定着し、秋田出身の女性は皆さんこのイメージを守るために各自とても苦労しています。湯沢市といえば”令和おじさん“こと、秋田出身初の首相誕生が期待される現内閣官房長官の菅義偉氏の出身地でもあります。

写真:JAグループ  

写真:JAグループ  

●きりたんぽ
“きりたんぽ”=鍋を想像するかもしれませんが、誤解している方も多いと思います、あれは“きりたんぽ鍋”です(細かいですが)。実は鍋以外に“味噌つけたんぽ”といって、木の棒に巻き付けた米をこんがり焼いてみそ(またはしょうゆ)だれをつけるという食べ方もあります。木の棒から抜いて、みそだれをつけずに鍋に“きって”投入するのがきりたんぽ鍋です。また作り方は一緒ですが、木の棒に巻き付けないで丸くして玉状にして鍋に投入する“だまこもち”という料理もあります。材料はきりたんぽ鍋とほとんど同じで、だまっこにする方が作りやすいので、こちらも秋田県民にとってはソウルフードです。
レシピサイトでたんぽを検索すると、(煮崩れ防止のため?)“片栗粉”を投入する方法がよく見られますが、本場のたんぽは米100%です。うまく作るコツは、あきたこまちを使用すること、うまい具合に半殺し(※)すること、「塩水」を手に付けながら棒(秋田杉がベター)に巻き付けること、焼き目がつくまでじっくり焼くこと。これらを守るととっても美味なたんぽが出来上がります。また鍋にする場合にかかせない“せり”ですが、根っこまで食べることが重要です。せりの根っこまで食べるの?!と言われそうですが、これがかなりおススメ、美味です。
※半殺し:ご飯などの粒を半分ほど残る程度にすり潰すこと。
     きりたんぽでは7:3がベター。つぶしすぎるとお餅状になってしまいます

 きりたんぽ鍋  写真:あきた食の国ネット

きりたんぽ鍋  写真:あきた食の国ネット

たんぽ  写真:本場大館きりたんぽ協会

たんぽ  写真:本場大館きりたんぽ協会

だまこもち  写真:あきた食の国ネット

だまこもち  写真:あきた食の国ネット

●稲庭うどん 
稲庭うどんは、江戸時代の初期に稲庭地区小沢(現湯沢市)に住んでいた佐藤市兵衛が、地元産の小麦粉を使って干しうどんを製造したのが始まりとされていて、今では日本3大うどんの1つと言われるほどです。長く厳しい冬を乗り切るための保存食として作られたのが始まりのようですが、今では1年中・世界中で味わうことができますね。乾麺でよく販売されています。特徴はなんといっても“つるつる しこしこ”の真っ白な麺!この食感を生み出すのは“手”!機械化が進む現代ですが、稲庭うどんに関してはすべての工程が職人の“手”で、彼らによって350年超えの伝統が守られています。

写真:秋田県稲庭うどん協同組合

写真:秋田県稲庭うどん協同組合


食べ方は、温・冷どちらも美味ですが、変わり種で私がここ数年マイブームなのが、佐藤養助各店で食べられる「タイカレーつけうどん」です。タイ料理の代表グリーンカレーとレッドカレーの2種類のカレーに稲庭うどんをつけて食します。「はぁ?」と思われる方も多いと思いますが、これが侮るなかれ、最高の相性です。
写真:佐藤養助商店

写真:佐藤養助商店

以上ご紹介しました3つに関しては、皆様も味の想像はつくかと思いますが、次回ご紹介する食べ物は皆様をきっと知らない世界にご案内することになるでしょう。お楽しみに!!

■観光中に使えるあきた弁
「ぬぎ」=あつい あったかい
 使用例:「今日はぬぎぃな」=今日は暑いですね
     (温泉の後に)「ぬぎっけ」=あったかかったなぁ
 応用編:(暖炉・ストーブの前で)「ぬぎぃがらおめもかだれじゃ」=あったかいのであなたもど
うぞ