入道雲(積乱雲)とエアポケット

夏の終わりの入道雲

夏の終わりの入道雲


猛暑日が続いた8月も終わり秋の気配を感じさせる9月になった。
とは言え空を見上げれば秋の「うろこ雲」はなく、夏を代表する「入道雲(積乱雲)」が積みあがっている。
入道雲と全日空機

入道雲と全日空機


私はむかしから入道雲が好きで、特に飛行機から見る入道雲は飛び込みたくなるような衝動に駆られるが、飛行機のパイロットからするとあんなに恐ろしい物はないらしい。
 聞けば積乱雲の中は複雑に風が渦巻き、車でいう凸凹道で乗り心地は最悪なのだそう。
皆さんもご経験があるかもしれませんが、飛行機に乗っている時にシートベルトサインと同時に「まもなく気流の悪い場所に入りますのでシートベルトのご着用をお願いします」とアナウンスされ、実際に機体がガタガタし始めるのが乱気流。
 私も経験があるが最悪「エアポケット(正式には晴天乱気流)」に入ったと言われる下降気流による急激な機体高度低下で身体が持ち上げられたと思ったら床に叩きつけられるほどの事故になる。
 私が経験したのは国際線に搭乗した赤道上での食事中、シートベルトを着用していなかった乗客数人が機内の天井に頭を打ち付け、そのまま到着空港から救急車で搬送された事故。さいわい私はシートベルトを締めていて、ちょうど食べていた「ざるそば」が箸から垂れ下がるのではなく「上に」垂れ上がった状態ですすったという思い出があります。(ウソのような本当の話)
 今ではエアポケットも事前に発見できる機械(レーダー)が発明され、2012年以降の事故はなくなったと言われるが、私は積乱雲(積乱雲)を見るとついついそのことを思い出してしまう。
 余談だが日本の航空会社は比較的入道雲を避けて飛んでくれるが、海外のパイロットは積乱雲に突っ込むことが多々あります。安全を確認してのことと思うが、戦闘機乗りから航空会社パイロットになることが多いのが理由だと聞くが、私的には突っ込む瞬間は最高のアトラクションに思えてならない。富士急ハイランドの絶叫系ジェットコースターには絶対乗りたくないが、積乱雲突入飛行アトラクションはウエルカムなのです。

 空が高くなる秋はすでに足音を聞かせ、「入道」も「うろこ」に変わろうとしている9月。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋などと呼ばれイベントの多い秋は旅行シーズンです。飛行機に乗ってゆく空の旅。秋を見つけにみなさんもお出かけしてみませんか。

◎入道雲と積乱雲の違い
 入道雲と積乱雲は同じようで同じでありません。入道雲は積乱雲の種類の一つで見分け方
は簡単。雲の上部が坊主頭のように丸くなっているのが入道雲。上部が平らなものが積乱
雲と呼ばれます。気象上怖いのは積乱雲で、入道雲には飛行機も突っ込めるようです(知
らんけど・・・!)。

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