北京お茶研修訪日団が来静
北京でお茶全般を勉強するグループメンバー18名が、日本茶の勉強のため静岡を訪れました。
一行は関空に入って7日間、行程のほとんどをお茶に関する施設見学に費やし、日本の茶文化に対して真摯に勉強していました。
一行は京都の万福寺や宇治の茶室「対鳳庵」、高山寺、名古屋の徳川美実館や土岐市で織部などの陶器を見学し、その後茶処静岡へ。
牧之原大茶園をメインに据え、茶揉みや茶葉料理、抹茶づくりや茶席の和菓子作りなど、静岡県人の私も体験したことのないお茶に関する研修をしてもらいました。
会場はグリンピア牧之原。二茶が盛りの茶畑を見学し、茶葉創作料理の繊細さに盛んに写真を撮りながら舌鼓。きっと流行りのインスタグラムでアップするのでしょうね。
昼食後は和菓子作り体験。
牧之原市勝間にある「ふるさと創菓処 扇松堂」の鈴木一弘さんの指導のもと、写真にあるような茶葉の形をしたお茶菓子作りを体験しました。
扇松堂さんは地元牧之原で採れたやぶきた茶を使用した茶菓子の製造販売をしており、お菓子作り教室「いと、お菓子」を開催するなど地元に愛されているお菓子屋さんです。
初めて作る和菓子に「まるでシュウマイを作っているみたい」と言いながらも、鈴木さんの真似をしながら練り切りをつくり、約1時間の体験を楽しんでいました。
体験の合間にお手本の写真を撮っていたのはやっぱりインスタグラムに載せるのでしょう。
そしてその作品を持って牧之原市内にある「五月園」さんに行き、茶揉みと石臼による抹茶作り。
最後は自分で作った茶菓子を食べながら、自分で点てた抹茶を飲みました。
味はどうか判りませんでしたが、すべて自分で作ったものはさぞ美味しかったに違いないでしょう。
最近の訪日旅行客はただ有名観光地を見学するだけでなく、日本文化の体験が人気です。
特に今年は日本文化体験の希望団体が多く、呈茶・和菓子作り・着付け・書道・剣道など私たちも調整に苦労するところです。
ただ、手配する私たちの仕事は大変になりますが、それだけに外国のお客さんに喜んでいただけたときは、やってよかったと思える瞬間でもあります。
静岡のお茶市場は近年低迷しており、海外に活路を開こうとする動きが見られます。しかしまだまだ発信の仕方が足りず海外に十分認知されていないところがあります。
私たちも茶処静岡を盛り上げるために、いろいろな形で静岡のお茶を海外に紹介してゆきたいと思います。
北京お茶研修訪日団、旅行行程
1日目 | 北京✈✈✈関空 | 大阪・泊 |
2日目 | 京都市内研修 ◎万福寺茶席 ◎宇治:茶室対鳳庵 ◎祇園花見小路散策 | 京都・泊 |
3日目 | 京都市内研修 ◎高山寺 ◎錦市場 ◎清水寺 ※昼夕食は京料理 | 京都・泊 |
4日目 | 愛知県茶道具研修 ◎徳川美術館見学と宝善亭で会席料理 ◎土岐市織部の里など焼き物研修 | 名古屋・泊 |
5日目 | 静岡茶研修 ◎グリンピア牧之原(茶畑散策・茶葉創作料理の昼食・和菓子作り体験) ◎五月園(茶葉手もみ体験・石臼で抹茶作り体験・茶道体験) | 静岡・泊 |
6日目 | 静岡茶研修 ◎茶道具専門店訪問 ◎駿府城内紅葉山庭園茶室(煎茶道体験と交流) ※熱海で日本式宴会と温泉体験 | 熱海・泊 |
7日目 | 帰国 成田✈✈✈北京 |