静岡市歴史博物館(10月から毎日プレオープン)

博物館外観

博物館外観


駿府城公園に隣接する旧青葉小学校跡地に建設された静岡市歴史博物館に行ってきました。今年の7月23日から平日のみプレオープンとして1階無料エリア部分のみ見学が可能でしたが10月から毎日公開されています。グランドオープンは来年1月。松潤主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」の放送に合わせてオープン予定だそうです。

 静岡市は今川や徳川と言った戦国武将ゆかりの地として有名ですが、久能山東照宮以外に歴史を学べる大きな博物館がなく、浅間神社境内にあった古びた「静岡市文化財資料館」しかない状態が続いていました。
 しかし数年前に豊臣秀吉が築かせたという駿府城天守閣跡が発掘されたことにより急転直下、待望の歴史博物館が建設されることとなりました。
 また博物館建設中には地中から戦国時代末期の道と石垣の遺構までもが発見されたことにより建設設計を見直し、日本では珍しい「露出展示(遺構展示)」方法に変更した経緯があります。

戦国時代の道体感(当時がみえますか?)

戦国時代の道体感(当時がみえますか?)

この露出展示は珍しく、似たものでは同じように博物館建設途中に発見された石畳遺構を展示する福井県の「一乗谷朝倉氏遺跡博物館」がありますが、私は以前から日本に遺構展示を主体とした博物館が少ないことを不思議に思っていました。隣国中国では西安市の秦の始皇帝陵「兵馬俑博物館」に代表されるように、発見された歴史的遺構の多くはその上に博物館が建設され遺構展示されています。

体感展示(道と石垣遺構)

体感展示(道と石垣遺構)

静岡市歴史博物館の「道と石垣の遺構」展示は、遺構の道に降りて当時の目線で見学することが出来ます。聞くところによると遺構マニアにとって復元されたものには興味がないのだそうで、遺構から当時の姿や往来を「想像」するのが楽しみなのだそうです。
そこで私も道の遺構に降りて当時を想像してみましたが、想像力不足なのか単なる建物の縁の下にしか見えなかったのは残念。遺構マニアにはなれそうにありませんでした。

今月11日からは全国旅行支援も開始され、来年のNHK大河ドラマ「どうする家康」で静岡市にも全国からたくさんの観光客が訪れると思います。
 みなさんもご自分の「想像力試し」でプレオープンの静岡市歴史博物館「道と石垣 露出展示」に出かけてみませんか。